2014年3月29日
修業を終えて白玉楼に戻ると幽々子様がお庭で何かしているのが見えました。
あんなところで何を、と思い
声をかけてみました。
「幽々子様」
「ぎくり」
幽々子様はぎくり、と言ってゆっくりと振り返りました。
そして、声をかけたのが私だとわかるやいなやほっと安堵の表情を浮かべ
手招きしてきました。
「何をなさっているのですか？」
「おやつ前だから、Y子さんには内緒よ」
「？」
幽々子様がふところから出したものというと
本日の内緒のメニュー
・瓶に入ったコーラ
コーラを一瓶、私にくれました。
なんでも、二瓶しかもらえなかったのでみんなには内緒、だそうです。
かつんと瓶を当て乾杯をします。もちろん小声で。
久しぶりに飲むコーラは私の口腔内をいい塩梅で（といっても久しぶりだったので最初は少しむせましたが）
刺激してきます。
幽々子様と笑いあいながら飲んでいると後ろから声をかけられました。
「ふたりとも、何をやっているの？」
「「ぎくり」」
Y子さんでした。
もちろん、こっぴどく叱られました。
なぜ自分のぶんは無いのかとひどく怒っていました。
幽々子様は必死に弁明していましたが一度怒ったY子さんをおさめるのは
ひどくむつかしいので、私は怒られている最中、ほとんど途方に暮れていました。
そのあと夕飯の時も皆の前でコーラの事でねちねちと文句を言われました。
私と幽々子様はものすごく肩身が狭かったです。
（幽々子様は普段はY子さんに対してもいつも通り飄々としていますが
今回は悪いことをしていると思ったのか、ひどく小さくなっていました。）
今日の教訓
コーラが少ししか無いときはじゃんけんする。
