2014/05/11
へとへとです。
今日は約束通りお祭りに行ってきました。
幽々子様と紫様と藍さんとです。
しかし、いつものお祭りでなく外の世界のお祭りでした。
紫様に直前になって
「外の世界のお祭りなのよ、おほほ」
と笑っていました。
そして私はふむと考えました。
いつも紫様や藍さんが外にでるときは服装がなんとなく外の世界っぽくなるのです。
ですが私は外の世界っぽいお洋服を持っていませんでした。
それを紫様に伝えると
「今日はいつもの格好でいいのよ、おほほ」
と笑っていました。
紫様は今日、元気なようです。
お祭り会場につきました。
しかし、そこには焼きそばの匂いもせず、かき氷もごりごりせず
ただただ狭い建物の中に人が行き交っているだけでした。
私はあまりの人の多さに目が回りました。
それと、皆は服装が外の世界っぽく、やはり私たちは浮いているように見えます。
「ゆ、幽々子様。ここはなんなんでしょう。人がばかみたいにいますっ」
「お祭り会場よ。私もあまり来たことはないけれど。すごい人だかりねえ」
「みなさん何をしているのでしょう。そしてなんかちょっと変な臭いがします」
「みんな汗をかいているから仕方ないのよ」
人がすごい多く、くらくらします。
そこで私は信じられないものをいくつも見つけました。
「あ!」
「なあに妖夢、大きな声を出して」
「ゆ、幽々子様がいました! あっちには橙ちゃんもいます!」
「あら本当」
「妖夢、おもしろいものを見つけたわね。あっちには私のや藍の格好の人もいるわよ」
「な、なんなんですかこのお祭りは? 服装まねっこ祭りですか?」
紫様と幽々子様はおかしそうにくすくすと笑っていました。
藍さんは暑いのか、しっぽをふるふると震わせていました。
屋台もないですし、なんだかへんてこなお祭りです。
「私は少し一人で出るわ。疲れたならみんな帰る?」
「そうねえ。藍ちゃんと妖夢と私は帰るわ。会ってくるの?」
「新作ですし、挨拶くらいわね」
「いってらっしゃい」
紫様はそういうと、スキマで私たちを返してくれました。
実際にお祭り開場に居た時間は30分位ですが、やけに疲れてしまいました。
人が多く、暑すぎるのと、無機質な建物内に居たからでしょうか。
家に帰って冷たい麦茶を飲みながら休憩している時に幽々子様に聞いてみました。
「幽々子様ー あそこは何だったのでしょう」
「あれはお祭りよ。私たちの」
「? 紫様は誰に会いに行ったのですか?」
「とても身近な人よ。私たちがご飯を食べておいしいと言えるのはその人のおかげ」
「身近な人、龍神様でしょうか」
「ふふふ」
幽々子様は笑いながら麦茶の入ったグラスを傾けました。
ころんと氷がなりました。
なんとなくまあいいかと思って私は麦茶を一気にあおりました。
汗をかいた体に、染みわたる麦茶が心地よかったです。