2014/09/23
「言い訳をさせて下さい幽々子様」
「なんでしょうY子さん」
私は晩御飯の間、ずっと二人の会話を聞いていました。
本日のメニュー
・おでん
「暑いわY子さん」
「それがですね、幽々子様」
「暑いわ」
「ほら、お昼はけっこう涼しかったじゃないですか」
「がんもどきがいいしみ具合ね。でも暑いの」
「今日は涼しいしあったかいものを作ろうと思うじゃないですか」
「はふはふ、やおおあたまごにはからしがないとねえ。暑いわ」
「ひとくちひとくち食べるたびに暑いって言うのやめて下さい」
大人二人がずっとそんな感じに話していました。
私はその間ずっと大根とたまごとちくわにしたづつみをうっていました。
「Y子さんもちきんちゃくとてもジュウシイね、暑いわ」
「ひとつひとつ丁寧につつんだんですよ」
「ウインナまで入っているわ。嬉しいわね暑い」
「あらびきが美味しいですよね」
「じゃがいも入れるなんて渋いわY子さん暑い」
「……」
とうとうY子さんが黙ってしまいました。
ふてくされています。
今日はお昼はとても涼しかったですが、今とてもじめじめしています。
残暑さんが活躍しているようです。
私はこんにゃくにからしを塗りつけながら汗だくで言いました。
「美味しいからいいじゃないですか幽々子様」
「そうね、さすがはY子さん」
「……へへ」
三人で汗だくになりながらおでんを食べる一日でした。