2014/11/30
先週早苗にメロンを貰ったのでそのお返しをしに山まで行きました。
「こんにちは」
「貴方は前にお弁当をくれた」
「神社まで行きたいので案内をお願いできますでしょうか狼天狗さん」
「だめです、山は立入禁止で」
「実は貴方と食べようとおはぎを持ってきたのですが」
「あそこのいい塩梅の木陰で食べましょうか」
ひと通り世間話をした後に案内してもらいました。
幽々子様の作戦は効果てきめんです。
「こんにちは、お元気ですか」
「あら、お手紙じゃなくて本人が来るなんて。何もセットしていないのに」
早苗はばたばたと神社に戻って行きました。
のこされたのは境内お掃除用のほうきがひとつ。
何もすることがないのでしばらくはいていました。
「どうぞ中へ」
「ああ、はい」
「お掃除をしてくれてたんですか? すみません」
「いえいえ、それで今日はこの前のメロンをお礼に来ただけですので」
「そんなこと言わないで、暇だったんだから話し相手になって下さい」
ぐいぐいと引っ張られたのでお茶することにしました。
本日のおやつ
・カステラ
「おいしい」
「それは良かった。では私も一つ」
「あっちの文明堂よりも美味しいかも。福砂屋には勝てないかなあ。これはどこで?」
「え? ええと、人里のあそこですけど」
「人里のあそこですか。いい仕事してますねえ」
持っていったカステラはなにやら評判でした。
比較対象のものを知らないので褒めているのかわかりませんが。
「早苗はカステラに明るい方で?」
「ろんもちです!」
「ろん?」
「年頃の乙女たるもの、神様になっても甘いものの情報は敗けません!」
「なるほど、では私のライバルですね。私は冥界一甘いものが好きなので」
「面白いですね。では今度里にいって
第一回チキチキ! おすすめ甘味処選手権大会でも開催しましょうか」
こうしてデートの約束が取り付けられました。
相手は殿方ではありませんが、甘いものを食べられるので楽しみです。
またお小遣いをためなきゃなあ。