2015/04/05
二年目44
「Y子さん」
「やっぱり来た」
「え?」
「ほら」
「ほらって……幽々子様。何をしているのですか」
「妖夢こそ」
「ふたりは鼻がいいわねえ」
そりゃそうです。
この匂いが漂ってきたらふらふらとお勝手に引き寄せられるのは
避けることのできない確実なことなのです。
本日のメニュー
・すき焼き
「妖夢、たまごたまご」
「はい、幽々子様」
「それではみなさん、いただきましょう」
「いただきます!」
すき焼きが始まりました。
なんでも、ちまたでは最初にお肉を最初に焼くのが流行っているようです。
でも白玉楼のすき焼きは違います。
最初からぐつぐつとやります。
「妖夢は何の具が好き」
「お肉です」
「やっぱり」
「そりゃそうです。幽々子様はなんなんですか?」
「私もお肉だけど春菊としいたけもすきだなあ」
「ふむ……さすがですね」
「もぐもぐ」
「妖夢ちゃん、幽々子様、カセさんはやっぱりウインナを食べているわ」
すき焼きに浮かぶウインナはやはりカセさんのものでした。
カセさんは面白い人です。
そしてやっぱり謎な人です。