2020/02/27
「デート行こうぜ!」
「ノックしてくださいって」
フミタさんもう毎回忘れています。*1
怒るのも疲れてきました。
「なんかツシマちゃんが昨日買い忘れたものがあるって」
「パシリですか」
「先輩使うとかいい度胸だよなあいつ」
もうたくましい一人前です。
「ほら私って一人で出歩くとナンパとかされんじゃん」
「……」
「だからついてきてよ」
「ああいいですけど」
「妖夢ちゃんと並んで歩いてると子守してるお姉さん扱いだからきっとナンパされなくなるっしょ」
「いってらっしゃい」
「ジョークジョーク」
いちいち言葉が過ぎます。
でも別に暇なので行くことにしました。
フミタさんにスイーツでもおごってもらいましょう。
本日のおやつ
・抹茶プリン
「おいしい……あんこものっていてぜいたくです……」
「私と来てよかったでしょ?」
「はい。フミタさんナイススイーツ!」
「それはよくわかんね」
急に冷静になりやがります。
「でも今日はじめて意識しました」
「なにが?」
「フミタさんて良い見た目してるんですね」
「言い方ひでえな」
確かに注目されているのに気が付きました。
自分に来る視線や敵意はわかりますが隣を歩いているフミタさんのそれは意識しないとわかりません。
「口を良くしないと」
「めっちゃカセさんに言われるそれ」
「お嫁さんにいけないんじゃ」
「めっちゃカセさんに言われるそれ」
めっちゃカセさんに言われるそうなので黙っておきました。
まだまだ言いたいことはあったのですが。
もったいない、もったいない人ですフミタさんは。
*1 2020/02/23