2020/10/10
「秋はどこいったんですか!」
「私に言われても……」
おだいどこでY子さんに文句を言いに行きました。
Y子さんはお鍋をぐつぐついわせながらそう答えます。
「いや私もY子さんに言っても仕方ないことはわかります」
「情緒不安定なの?」
「違いますよ。自然への驚異におびえてのそれです」
「野生動物なの?」
私は魂魄妖夢です。
「まあいいけど……」
Y子さんは私の後ろをあごでやりました。
カセさんとフミタさんが隠れています(隠れきれていません)。
「寒いからきた」
「チャリでな」
「歩いてですよね?」
ということでおだいどこに温まりに来ました。
本日のメニュー
・鍋焼きうどん
・冷奴
「Y子っちなんで豆腐入れなかったの?」
「幽々子様の希望ですフミタっち」
鍋焼きうどんではふはふとやるのでその箸休めの冷奴だそうです。
多分そうではないですが、雅だと思いました。
幽々子様は雅です。
「んめえなうどん。……カセさんは何してんの」
「見ての通り一味を」
「一味ってアクセントなんだからそんなメインに抜擢するくらい入れたらダメなんじゃないの」
フミタさんが十五年ぶりくらいに正論を言っていました。
たしかにカセさんのお皿に盛られている一味は妖怪の山でした。
こんな寒い日なので温まりたい気持ちはわかりますが、入れ過ぎです。
にしても急に寒くなりました。
雨も続いていますし、明日は晴れてほしいです。