2020/10/27
「ねえよむよむ」
「なんですかゆゆさま。音もなく入らないで下さい」
部屋で手品の練習をしていると幽々子様が部屋にやってきました。
主人ながら相変わらず神出鬼没です。
「この漫画をフミタさんから借りたのだけど」
「それ幽々子様の元にあったんですね」
「続きはないのかしら」
「その続きは図書館にも無いようです」
「書かせなさい」
「無茶言わないで下さい」
流石に無茶振りです。
まだ春を集めるほうが簡単です。
「それじゃあお茶にするわよ」
「なにがそれじゃあなんですか」
本日のおやつ
・クラッカー
・クリームチーズ
・緑茶
「この子は本当に面白い子ね」
「面白さのために影で努力するのが健気でいいですよね」
「こちらの金髪の子は口が悪いけど友達想いだし」
「ツンデレというやつですね」
「でも私はこっちの子が一番好きだわ。周りに愛されてるの。まるで私のよう」
幽々子様は漫画が気に入ったようで感想を言いたいだけのようでした。
主人に気に入ってもらえて嬉しいです。借りてきた私の素晴らしいセンスです。
「だから妖夢、早く続きを書かせなさい」
「無茶ですって」
そればっかりは無茶です。
新刊が出たらすぐに借りてくることを伝えるとおとなしくなりました。
全く、子供みたいな主人です。