2021/01/11
「私のハンバーグなんでこんなぼろぼろなんですか?」
「……」
「……」
「……」
夕ごはんはそんな疑問からはじめました。
本日のメニュー
・特別ハンバーグ
・落とし卵
・シーザーサラダ
「Y子さん、説明どうぞ」
「あ、幽々子様ずるいですよ」
「……」
「え、なんですか」
「えー、とね。さっきね」
Y子さんが口を開きます。それは数分前の事です。
食卓には幽々子様とカセさんが座り、Y子さんが配膳をしていました。
「カセさん、はいちり紙」
「あ、ありがとうござ……ぅえっくしょん! あ」
幽々子様テレパシーでくしゃみをする寸前のカセさんにちり紙が渡されたと思ったらそれはカセさんの手元を離れY子さんの足元にひらひら舞い、Y子さんは盛大に転びました。
「それでなんで私のハンバーグがぼろぼろなんですか! どん!」
「妖夢ちゃんってそういうの気づかない時あるし……こう皆からちょっとずつ分けたやつでもいいかなという三人の意見を尊重した結果なのよ」
「幽々子様、これはだめですよ、魂魄流奥義を使わせていただきますよ!」
「ごめんて妖夢。冗談だから」
「冗談になってませんよ!」
「魂魄流奥義って?」
「さあ?」
「Y子さんもカセさんもひどいですからね!」
お詫びなのかわかりませんがデザートとして私だけわらび餅がつきました。
仕方がないですが黙ってやるのはひどいです。
私が気づかなかったらどうするつもりだったのでしょう。
……気づいてよかったです。