2021/08/14
「ぬん。やっほー」
「わあびっくりした!」
夕ごはんの後、部屋でくつろいでいると紫様が現れました。
幽々子様といい急に現れるのやめてほしいです。
この方々は気配が読めません。
「幽々子居る?」
「え、あ、はい。溶けてるか寝てるかと」
「あー今忙しい時期だったわね」
「さいです」
「じゃあ妖夢、一緒に飲まない?」
「飲みません」
「即答?!」
わざとらしく涙など流していました。
きっとうそなきです。
「だって幽々子様が紫様のお酒の誘いに一人で乗ったらいけませんと」
「……普通にその事実はショックね」
「なので私の部屋で飲みませんか? 他の従者も誘います」
「あら素敵な提案」
紫様はころころ笑っていました。
どれが本当の表情かわかりません。
本日の秘密のお酒
・梅酒のソーダ割り
・焼酎のソーダ割り
・枝豆
・一口チーズ
・何のお肉かわからないステーキ
「やほ」
「……」
「……おつかれっす」
「はやく座りなさいな」
「はい」
「うす」
私の部屋のふすまを空けた瞬間カセさんとフミタさんの顔が固まったのがわかりました。
紫様は楽しそうです。
「すげえいい匂いがすると思ったらすげえ人がいるんだが妖夢ちゃん説明しろおら」
「神出鬼没です」
「なるほど」
「フミタ理解したのか私はわからない」
「んもうカセさんー私達の仲じゃない」
「はい」
カセさんは「はい」という機械になっていました。
普段のお仕事とかどうしてるんでしょう。
「公私はわけるから」
「あ、はい」
ともかく酔えない飲み会だった、と二人は仰っていました。
紫様も慣れれば楽しいお方なのに。
色々されますが。
慣れれば。
それまでが大変ですが。