2022/07/22
本日のメニュー
・鬼盛りにんにくチャーハン
・にんにく冷奴
「幽々子様、お豆腐ににんにくが乗っています」
「乗ってるわね。カセさんどうするのこれ」
「これあれですよ。今日外に出たら災いが起こるから家にいようっていうY子さんの遠回しな愛です」
「さすがはカセさんね。言う事が違う」
「じゃあ行ってきますね。ばかなこと言ってないで食べて歯磨いてくださいね」
「はーい」
「はーい」
「はーい」
Y子さんが朝からお出かけしました。
里にいるお知り合いとごはんを食べたりお酒を飲んだり銭湯に行ったりするようです。
なので私たちはお昼やお夕飯は自分たちで食べることとなったのです。
そして朝はにんにくです。
「ちょう美味しいわね」
「にんにくちょう美味しいです幽々子様」
「まずいですね」
「うそでしょカセさん」
「違います。味は最高なんですけど摂取しすぎて自分の口のにんにくの匂いがわかってきました。自覚出来るって相当ですよ」
「なるほど」
私たちは自覚できるほどにんにくまみれになってしまったようです。
「カセさん、相談があるんだけど」
「なんでしょう」
「主人をにんにくまみれにして自分はお出かけする従者が居るの。慕われてないのかしら」
「でもこれちょう美味しいですよね」
「ちょう美味しい」
「じゃあいいじゃないですか」
「そうねー」
こうして私たちはにんにくまみれにされたのです。
今日は家で大人しくしていることにしました。
たまにはこういう日もありです。
「あ、Y子さんおかえりなさい。楽しかったですか」
「……この家くさくない?」
「……」
あんまりです。
あなたが我々をこうしたのに。
私たちはY子さんに支配されているとしみじみ自覚した一日でした。