2022/08/16
「ごちそうさまでした。いやあ朝からぽんぽんです」
「……ごちゃん。お仕事すてくる」
「いってらっしゃいませ」
「Y子さんいま幽々子様『ごちそうさま』のこと『ごちゃん』て言いました?」
お仕事すてくるようです。
この所幽々子様は朝ごはんを二杯しか食べていません。
普段は三杯以上食べるのに。
「いやあんたたち食べ過ぎだけど」
「さてY子さん、私もお仕事してきますね」
「ごまかすのへた」
ごはんが美味しすぎるのがいけません。
Y子さんは罪な人です。
「あ、今日おつかい頼まれてくれる」
「いいですよ。お仕事もそんなに無いので」
「……
「何を買えば?」
「すいか」
「えー重いです」
「幽々子様が昨日うつらうつらしながら『すいか、すいか』って呟いてたから」
「幽々子様の精神大丈夫ですかね」
ということですいかを買いに行きました。
本日のおやつ
・かき氷(すいか味)
「すいか持ってるのにすいか味食べるのね」
「食べ比べしようと思ってまして」
里に行ったら真冬の格好をしている汗だくの今泉さんが氷との密会をしていたのでご一緒しました。
この時期の氷は魅惑的です。
「へえご主人さまのために。偉いのねえ」
「そんなことないです。ちょっと忠誠心がそんじょそこらの人よりあるだけです」
「え、うん」
しっかりと幽々子様へのアピールします。
大事なことです。
「それじゃあすいかが元気なうちに帰ります」
「うんまたねー。妖精さん、もう一個氷ちょうだい」
「あたい」
あとからY子さんに聞きましたが、すいかを渡すと幽々子様は
「うーんすいかすいかもしゃ……おいしいうーん」
となっていたそうです。嬉しいのか苦しんでるのかわかりません。
が、ちょっとでも嬉しかったのならそれで良いです。
幽々子様が喜ぶなら、すいかを買ってくるくらい造作もないことです。
これからもがんがんすいかを買ってきます。