2022/10/11
「あばぶ」
大きなあくびをしてお布団を畳んでいると視線を感じました。
「じい」
「わあ」
幽々子様が半分だけ体を覗かせていました。
流石に最近暗くなった朝方に半身の幽々子様は怖いです。
「今日は早起きした」
「え、はい」
「早起きした」
「はい、もうお着物に着替えていて、早いと思います」
「すっ」
「あ、どこへ」
「カセさんの部屋」
私と同じことをカセさんにもやるのでしょうか。
主人のやることはわからないです。
本日のメニュー
・豚肉ともやしのにんにく炒め
・あぶらげのおみそ汁
・もりもりねぎやっこ
・にんじんのサラダ
「部屋にお化け出た」
「あ、私も」
「私もです」
当の幽々子様は涼しい顔してもやしでほっぺをまんまるにしていました。
「ツシマさんらの部屋にも出たらしい」
「若い子が怖がっちゃうわね。注意しないと」
「ですって幽々子様」
「……」
「早起きしたのが嬉しかったんですよね?」
「……うん」
「Y子さん、それだけなのであんまり注意は」
「そうね」
ということで注意は出ませんでした。
Y子さんは優しいです。
幽々子様がちょっとはしゃいじゃったのに。
白玉楼は優しさで出来ています。
素敵な我が家です。