2023/01/11
「うそ、本当ですか」
「本当なので幽々子様呼んでき」
「いますわ」
「……ちゃぶ台拭いておいて」
「はい!」
「Y子さん、わたくし居ますわ」
「……あっちで待っててください」
私も幽々子様もはしゃいでしまうのは仕方がないです。
今日の夕ごはんには、なんとあいつが出るのです。
本日のメニュー
・すじこ様
・肉じゃが
・もりもりねぎ奴
・だし巻きたまご
・なめこのおみそ汁
「お久しぶりです魂魄妖夢です」*1
「私は西行寺幽々子と申します」
「……」
すじこ様に話しかけていたらY子さんに変な目で見られました。
何も言われませんが、変な目で見られています。
「これ妖夢。すじこ様を持ってきたカセさんにもお礼を言わないと」
「そうでした。カセさんありがとうございます」
「ありがとうございます」
「主人の三つ指初めてみたかも。幽々子様やめてください」
「幽々子様、やめてくれとカセさんが」
「やめる」
やめました。
「これ妖夢。すじこ様に合うごはんを炊いてくれたY子さんにもお礼を言わないと」
「そうでした。Y子さんありがとうございます」
「ありがとうございます」
「……」
Y子さんは変な目で見るばかりでした。
私たちは自然と頭を上げました。
「馬鹿なことしてないで食べましょ」
「急に冷静になりましたね」
すじこ様はいつもの通りごはんをいざなってくれました。
四杯食べました。
久しぶりにY子さんに「もうごはん無いけど」と言われました。
六杯目を食べようとしていた幽々子様はしゅんとしていました。
棚に上げるようですが食べ過ぎです。
気持ちはわかりますが。
すじこ様は年に一度、それ以上に貴重な存在です。
次その姿を見られるのはいつになるのでしょう。
そのためにカセさんにこびをうっておかないといけないです。
明日からこびをうることにします。
全てはすじこ様のために。
*1 2022/02/21