2023/03/31
「妖夢、今日はエイプリルフールだから嘘を付きに来たわ」
「え、今日エイプリルフールでしたっけ!」
「嘘よ」
「……」
何でもない日に嘘を疲れました。
そろそろおやつの時間なのでくすくす笑ってる幽々子様はほっぽって居間に行きます。
「これ妖夢、今日のY子さんのおやつなんだと思う?」
「匂いが特にしないので匂いがしないものです」
「ドーナツよ」
「嘘ですね。ドーナツならもっと揚げる匂いとか音とかしてるはずです」
「よよよ。主人の言ってることを信じられないというの」
「だってたった今嘘付いたじゃないですか」
「本当なのに」
「ドーナツじゃないのはわかります」
「じゃあドーナツだったら?」
「私の分のドーナツあげますよ。あはは」
本日のおやつ
・あんドーナツ
「……」
「妖夢はいらないのよね。いらないのになんで居間に来たの?」
「……」
「妖夢ちゃんいらないの?」
「……Y子さん、これいつ揚げたんです?」
「朝。さっきまで私出かけるって言ったじゃない」
「言ってましたね……」
「じゃあそれは私のね」
「ち、違います! 幽々子様はドーナツって言いました! これはあんドーナツです! さっきの発言はなかったことになります」
「妖夢ちゃんうるさい」
「立たないで」
「……はい」
Y子さんとカセさんに注意され静かに座りました。
あんドーナツは結局食べましたが、今日もなんだかしてやられた気がします。
「明日は特大の嘘をついてやります」
「騙されないようにしないとー」
幽々子様はずっとくすくすしていました。
今日は寝ずに作戦会議です。
明日はきっと幽々子様をあっと言わせてやります。
……幽々子様、あっと言うのでしょうか。
わからないですが、やるだけやってみます!