2023/04/15
なんの日記を書こうかと鉛筆をくわえていると、部屋の外から気配がしました。
「フミタさんですか」
「うわなんでわかったんだよ」
「気配です」
殺気じゃないなら結構わかります。
殺気は気が強いぶん人の判別がつけづらいのです。
「もしかして夜のピクニックですか!」
「じゃん」
「そ、それは」
「弁当」
フミタさんがやってくれました。
そういえば今日なんか不穏な動きをしている感じがしたのです。
良かったです、不穏ではありませんでした。
「それじゃあどこに行きましょうか」
「ピクニックだろ? 山だろ山」
「山ですか」
「やべえやつ出たら斬ってくれよな」
「お任せ下さい!」
「そんじゃ夜明け前までちょっと寝ようぜ」
「わかりました! 多分起きないので起こして下さい!」
ということで夜のピクニックです!
本日のメニュー
・おにぎり
・唐揚げ
・卵焼き
・ナスのおみそ汁
お久しぶりの挨拶をして、小さいお弁当一式を渡したら白い犬天狗は山頂近くまで警備してくれました。*1
やはり食べ物の力は偉大です。私が何をすることもなくピクニックは完了しました。
「ひ―疲れた」
「あ、でもフミタさんそろそろ朝日が」
「おー本当だ。よっしゃ弁当広げるぞ」
「ですねですね」
山登りの後の朝日を眺めながら飲む、まほう瓶のおみそ汁は最高でした。
これこそ夜のピクニックです。
「夜から朝って感じがしますねえ」
「鳥から?」
「ちがいます。でも鳥の唐揚げ美味しいです」
「昼から漬けてたからな」
その後は上がってくる朝日を眺めて帰りは飛んで山を降りました。
これから一日が始まります。
少し眠いですが、頑張れる気がします。
こういう不良っぽいことも、悪くないです。
またフミタさんに誘ってもらいましょう。
夜のピクニック、楽しかったです。
*1 2017/11/05