2024/03/12
「幽々子様、お匂いがします」
「これ妖夢、匂いにおをつけないの」
「失礼しました」
「おはようございます」
「おカセさんおはようございます」
「おカセさんおはよう」
「……うっす」
なんかいぶかしげな目で見られました。
だって朝からカレーの匂いがするんですもん。
背筋だってピンと伸びてしまいます。
「はいおまたせ。幽々子様ごはんは?」
「もーりもり」
「はいもーりもり」
「Y子さん私も同じので!」
「はいはい。カセさんは」
「一旦普通で」
「流石」
「え」
「今日ちょっといつものカレーじゃないから」
「様子見様子見」
「え、幽々子様知ってました?」
「……わかってますわ。ほほほ」
「わかってなさそう!」
幽々子様がむっとした顔で目をつぶりました。
神経を鼻に集中しているのです。
「この濃厚さと複雑な匂い。お水を使ってないわね」
「なんでわかるんですか」
「流石にそこまではわからん」
「幽々子様本気出しすぎです」
うちの主人は本気を出すとすごいです。
本日のメニュー
・無水カレー
・ゆで卵
・きゅうりの浅漬
・もやしとにんじんのナムル
「お、おおう……」
「みんな見なさい。妖夢が驚愕しているわ」
「おもろい」
「おもろい」
「そんな見ないで下さい」
水を使っていないカレーだそうです。
トマトとか、きのことか、玉ねぎから出た水分で作ったので味が複雑です。
「濃厚で……これ、濃厚でこう、濃いですね」
「情報が一個も増えない」
「濃厚じゃなくてノー語彙ね」
「Y子さんうまい。このカレーくらいうまい」
「やだもー」
なんかY子さんとカセさんがいちゃいちゃしていました。
幽々子様は集中して疲れたのか、大人しくカレーを食べていました。
もーりもりのうえにおかわりもしてましたけど。
無水カレー、面白い味でした。
なんか味に集中するのに夢中で私も少しつかれました。
食後のお昼寝といきましょうか。
だめなんですけど。
お仕事があるんですけど。
お腹がおさまるまで休憩します。