2024/11/18
夕飯前少し時間があったので幽々子様とジェンガをしていました。
「妖夢、良い匂いがするわ」
「おみそ汁とこのおしょうゆの匂い。今日はお和食ですね」
「お和食ね」
「それはそうと幽々子様早く抜いて下さい」
「妖夢、これは戦術なのよ」
「なんと」
「もうほとんど抜く所が無いこの状況。どうやって逆転するかわかる?」
「え、無理ですよもうほぼ倒壊寸前ですよこれ」
「ごはんですよー!」
「はーい。ってことで無効試合ね。Y子さんが呼んでるんだからいけなきゃいけないわ」
「あ、ずるいですよ! でも夕飯食べ終えてからもう一度やれば……」
「カセさんごはんよ急いで! 走ってきて!」
「え、えええ??!」
カセさんの走る振動でジェンガは倒れました。
今回はあまりにも、あまりにもです。
本日のメニュー
・手羽元と大根のあっさり煮
・具だくさん葉物みそ汁
・もりもりねぎ納豆
・れんこんのステーキ
「はい、いただきましょう」
「いただきます」
「妖夢ちゃん早速悪いんだけど」
「はい」
「私はなんで走らされたの」
「幽々子様の悪行の片棒をかつがされたんです」
「いつの間に……」
「今回の幽々子様には本当に辟易しました」
「そこまで?」
「幽々子様にジェンガで勝つ滅多にないチャンスだったのに」
「妖夢、戦術とは戦場だけで行うものじゃないのよ」
「……」
「ねえY子さん、今妖夢にものすごく睨まれたの」
「多分、妖忌様系のあれじゃないです?」
「Y子さんよくわかりましたね。今回やり口が本当にお祖父様に似てました。戦術とはなんとやらの部分も」
「ごめん」
「あい」
幽々子様のごめんをいただきました。
これであいこです。
偶然なんですから大丈夫です。
お祖父様を一瞬思い出しましたが、今日のお夕飯を口にしたら吹き飛びました。
美味しいごはんの前には憎き記憶なんて小さなものです。
お酒が飲みたいのでカセさんの部屋に行ってきます。