2025/07/30
里にいったら木陰でだらけている今泉さんが居ました。
「しんじゃう……」
「どうもです。しなないでください」
「どもー。ねえ氷屋いこ氷屋」
「あ、氷屋来てますかね」
「やってる。私の野生の勘が働いてる」
妖精がやってる氷屋はたまにやってきます。
里の近くだったり神社の近くだったり湖の近くだったり。
ともかくこの気候です。
やってたら行くに限ります!
「あーあったあった! ほら、ね! ね?!!! 言ったでしょ勘が!」
「……ばい」
汗でびっちょびちょでした。
里周辺を探し神社を探し湖を探し、最後に妖怪の山で見つけました。
「氷食べる前に川に入りましょう! いくわよ!」
「……なんでそんなに元気なんですか今泉さん」
「あたい」
ともかく川で汗を流してから氷です!
本日のおやつ
・かき氷(いちご味)
「これこれぇ!」
「良いんですかそんな薄着で」
「いいのいいのここ人間こないし」
「お、氷屋があるぞ!」
「食うべ食うべ」
「ひいぃ!」
河童が集まってきました。
今泉さんはいそいそとびちょびちょの服を来て縮こまります。
「今泉さん大丈夫ですよ河童は優しいです」
「でもエンジニアの人ってなんかよくわからない言葉を使うでしょ? 怖いじゃない」
「それに関しては何も言えませんが」
「わっ先客がいるぞみんな!」
「ひいぃ!」
河童は私たちに気づくとすっと消えたり飛んでいったりしていました。
あっちもあっちで怖がりです。
「なんだ、あんな小心者たち安心ね」
「今泉さんもさっきあんな感じでしたよ」
「美味しいわーレモン美味しいわー」
「あ、無視だ」
無視されましたが氷は美味しかったです。
今度は着替えを持っていきましょう。
それか服ごと入って乾かせばよかったかも知れません。
この時期なんて、ほっとけば乾きますし。
なんか服を脱いだ時に髪飾りもどこかにいった気がしますし、夏は嫌いです。
はやく秋が来ないかなあ。