2025/08/02
「天狗の所のおもちがあるでしょう」
「天狗餅ですね」
「あれが食べたいわねえ」
「……幽々子様、外は灼熱地獄だってY子さんが言ってました」
「妖夢は外が暑いと私の言うことが聞けなくなるの?」
「……いってまいります」
「ご褒美は用意しておくわ」
というやりとりがあり真夏の山に行くことになりました。
まあ、ご褒美があるなら。
「……何しにきたの」
「ちょっとおもち買いに……」
「……さっさといってさっさと出てって……」
「あーす……」
山を警備していたいつもの哨戒天狗さんもやる気なさそうでした。
さっさといってさっさと帰ります。
「戻りました……幽々子様はいますか……」
「あらそんなにべちょべちょで」
「……橙ちゃんにあったので何個か上げてきました」
「あら素敵。で、例のものは」
「こちらに」
「これこれ。じゃあほら汗流して居間に行きなさい。Y子さんがアイス用意しているわよ」
「アイス!」
べちょべちょを水で流して急いで居間にダッシュしました!
本日のおやつ
・バニラアイスクリーム
「アイスを美味しく食べるには暑い中歩き回ることよ」
「まさかそれをさせるために天狗餅を?」
「いえ、ここにほら添えたら美味しそうじゃない?」
「美味しそうですし私もやりますがそれならそうと言って下さい」
「はい妖夢頑張ったからサービス」
「なんでもないです私は幸せです」
幸せでした。
本当は先にちょっと言ってほしいですが、幽々子様は説明なんてことをしない人なので。
これで良いのです。
幽々子様に従っていればおもちが添えられたバニラアイスクリームが食べられるんですから。