2025/12/14
今日は紅魔館が来ました。
たぶん早めの忘年会的なものだと思います。
「妖夢ちゃん、これそっち」
「はいはいこれあっちですね」
「あっちじゃないそっち」
「あらららそっちですね」
「んでこれ持ってったらカセさんのとこよろしく」
「はいー」
忙しいです。
今回はレミリア咲夜の他に美鈴さんと何人かのメイド妖精が来ています。
だからかわかりませんが、こちらも幽々子様の他にフミタさんとツシノゾのお二人が参加しています。
「こちら天ぷらです。あちあちですので気をつけてください」
「あら天ぷらが来たわ。白玉の天ぷら」
「ようまずそうな天ぷら。忙しそうだな。食ってくか?」
「いえいえあとでいただくんで」
「ほーん、このちびっこ共面白いな」
「あんまりいじめないであげてくださいね。二人共純粋なんですから」
「任せろって」
「私の目が黒いうちは平気平気」
「美鈴さんがいるなら平気ですね」
「それ主人の前で言う?」
「フミタさんもお二人がレミリアさんにいじめられないように見ててくださいね」
「それ客の前で言う?」
天ぷらを置いて、カセさんのもとに向かいました。
なんか盛り上がってたので安心です。
ツシノゾの二人も緊張しながらお酒飲んでいたので、きっとその内ほぐれていくでしょう。
「カセさん、Y子さんの指示のもと来ました」
「うむ」
「うむ」
「あれ咲夜まで。何してるんです?」
「鍋」
「鍋……」
そこにはいつもの鍋の容器と違うとんでもなく大きなものがありました。
というか寸胴です。
寸胴に具材が詰まっています。
「これ持ってって、フミタのガスコンロで火をつけて眼の前で食べようって寸法よ」
「素晴らしいですね。珍しいもの好きですからレミリアも喜ぶと思います」
「お嬢様、喜びの前に困惑が来そうだけど」
「なるほど」
「ただこれには妖夢ちゃんしか出来ないんだけど」
「はい?」
「頑張って運んで。これ重すぎる」
ということでおだいどことは別に用意していた寸胴をカセさんと咲夜に誘導されえっちらおっちらです。
「がらー失礼します、寸胴が通りますよ」
「あら寸胴が来たわ。白玉の寸胴」
「よう寸胴……なんだよこれ」
「鍋です」
「でかすぎんだろ」
レミリアは喜ぶというよりちょっと引いてました。さすが咲夜です。
でもメイド妖精さんたちが喜んでいたので良しとします。
本日のメニュー
・寸胴鍋
・天ぷら盛り合わせ
・牛肉の煮込み
・鶏の唐揚げ
・蒸し野菜(Y子さんドレッシング)
・根菜のクリーム煮
・じゃがいもと里芋のコロッケ
・蕪のポタージュ
・ジャーマンポテト
・黒豆甘く煮たやつ
・良いお酒
・あまりみない焼酎
・ローストビーフ(紅魔館から)
・チーズの盛り合わせ(紅魔館から)
・ビッグミートグラタン(紅魔館から)
・とっときのワイン(紅魔館から)
「お嬢様この鍋うんまいですわ。よそいますのでお食べください」
「主人より先に食べるメイドがいるかね?」
「毒見ですわ」
「これ誰が作ったの?」
「カセさんと私が」
「自分で作ったやつ毒見すんの?」
紅魔館漫才で場は盛り上がっていました。
寸胴が出来上がっちゃえばもうあとは盛り上がるだけです。
Y子さんもナコさんも咲夜も私もしっかりお食事です。
「うんうまい。このタレがいいな」
「タレて。ソースって言ってくださいよレミリアさん」
「ソースかすまんすまん」
「それはドレッシングでは?」
「ドレッシングやな」
「ドレッシングか」
フミタさんも入って漫才していました。
どこにでも溶け込める人です。
「あれーお前あれだ、フミタだったよなあんた」
「フミタっす」
「男みたいな名前だな」
「今の時代そんなこと言ったら外の世界じゃ八つ裂きですぜレミリアさん」
「こわ……外の世界こわ……」
「このジャーマンポテトいかがっすか。うちの給仕の得意料理なんすよ」
「こほん」
「あの今そわそわした人っす」
「あの人は覚えてるぞナコさんだろ」
「さん付け」
「花見で何回か怒られたからな。私が暴れてたら」
「こわ……ナコさんこわ……」
「ほんとだうまいじゃん。咲夜、これうちでも作ってよ」
「何回か作ってますわお嬢様」
「マジ? ジャーマン?」
「マジジャーマンです」
「ジャーマンてなに?」
「鍋おいし」
「おいメイド、ごまかすな」
「フミタ、ジャーマンってなんだ」
「おら出番だツシノゾ。うちはわからん」
「え、えーと……ジャーマンは国の名前からです」
「ルーマニアのまあまあ近くにあるっす……です」
「……よいしょ」
「あのー可愛かったか知らんのですがうちの従者両手に侍らせるのやめていいですかねレミリアさん」
「お嬢様つぎ私私」
「メイドのあんたは注意しろよ」
こういうやりとりを幽々子様が優しく眺めて、美鈴さんは終始げらげら笑っていました。
後から幽々子様に聞きましたが、フミタさんがだいぶよくやってくれたと褒めていました。
素晴らしいです。
ツシノゾのお二人を慣れさせるのにもフミタさんがそばに居たら安心なのでしょう。
咲夜とメイド妖精は後片付けも手伝ってくれてとても楽できました。
今度は紅魔館に行きましょう。
あっちはあっちで大きいパーティーだと思うので楽しみです。
いっぱい食べて飲んだので寝ます。
おやすみなさい。
……どうでもいいですけど、ツシノゾとレミリアの身長が同じくらいなので友達同士の遊びに見えていました。
身長どっちが高いんですかっていったら多分殴られるので言いません。
多分レミリアは私よりちょっと小さいので二人と同じくらいなんだよな……

