2026/07/08
「な、なんですかこれ」
「グラグラ」
「え」
「グラグラ」
「……そういう料理名なんですか?」
「うううん。でもグラグラしてるでしょ?」
してました。
幽々子様が汗をかきながらじっと見つめています。
どうやらこれは七夕料理です。
本日のメニュー
・Y子さんグラグラ
「一人いちグラグラあるからねー」
「これ単位もグラグラなんですか」
「……」
「見てくださいY子さん。カセさんが黙って牛乳を用意しています」
「牛乳くらいで中和できるかしら」
カセさんが絶望的な顔をしていました。
一人いちグラグラ、石のお鍋でいつでもグラグラ。
そして真っ赤です。
「前から思ってたんですけど、Y子さん辛いの強すぎないですか」
「えー私もしにかけてるわよ」
じゃあやめればいいのにとは言えません。
怖いです。
Y子さん怖いです。
「幽々子様、では」
「……うむ。いただきます」
こういうのはだいたい幽々子様からです。
皆が幽々子様の反応を待ちます。
「ずず……うん、うんうん。うん、辛いけど、しっかり、コクがあって、こっ、美味しいわ」
「いま幽々子様『こっ』って言いませんでした?」
「にわとりは確かに入ってますけど……ふふっ、くくくく」
なんか一人で笑っていました。
怖かったです。
ちなみに私も「こっ」てなりました。
なんというかビクッとする刺激の辛さなんです。
「これは何が入っているのY子さん」
「企業秘密です」
幽々子様ですら教えてもらえていませんでした。
怖いです。
怖いですが美味しかったです。
お腹がなんかまだ熱いです。
怖いですが美味しい。
それがY子さんがグラグラです。

