2017/07/28
四年目159
「お、おはようございます」
「おはよう。どしたんビクビクして。今日のおみそ汁はなすだよ」
「いえY子さん、私はおみそ汁の具でびくびくしているのではありません。
なす好きです」
「じゃあ何なのよ」
「幽々子様、なんかおかしくありませんでした?」
「ああ、あれあれ」
「え?」
「ねえカセさん聞いて昨日妖夢が無視したのせっかく私がお酒を持っていったのに
電気を消して私を拒否するの失礼だと思わないカセさんならそんなことしないわよね
Y子さんだってナコさんだってしないわ妖夢がするの妖夢ほんとにあの子ったら」
「は、はい」
「ね?」
「……」
カセさんが幽々子様に絡まれていました。
本日のメニュー
・にら玉子
・じゃこおろし冷奴
・豚の生姜焼き
・なすのみそ汁
「……いただきます」
「いただきまあす。それでねカセさん」
「あ、はい」
幽々子様はいやらしいです。
昨日のことを直接私に文句を言うのではなくカセさんに言います。*1
「幽々子様、あの」
「なに? いまカセさんと話しているのだけど」
笑顔が怖いです。
Y子さんに目配せをして切り出しました。
「今日、Y子さんに内緒で屋台に行きませんか」
「いいよー」
急に機嫌がよくなりました。
なんか乗せられた気がします。
「Y子さん、用は言えないんだけど今日妖夢と出かけるからごはんいらないわ」
「はい、わかりました」
「……」
なにか酷い朝ごはんでした。
Y子さんはそういうところに幽々子様が言ってほしくないフシがあるので
ちょっと怖かったです。
「でもまあ、いっか久しぶりだし」
「やったあ」
「でも幽々子様、今日の用事のために妖夢ちゃんを使ったわけじゃないですよね」
「……ち、ちがうわよう」
良かったです。
これが幽々子様が仕組んだことならだいぶおおがかりです。
幽々子様も幽々子様ですが、気づいたY子さんもすごいです。
というわけで今から行ってきます。
久しぶりの内緒(という体の)の屋台です。
楽しんできます。
*1 2017/07/27 妖夢ちゃんごはん日記四年目158