2021/06/13
「幽々子様、一人ジェンガ中すみません。お話があります」
「それは私の一人ジェンガよりも大事なことなの」
「もちろんです」
幽々子様の部屋に入り、刀を置き正座をします。
幽々子様は私の気持ちを察したのか口でくわえていたジェンガを置いて私の真正面に座りました。
「さて妖夢、用件を言いなさい」
「今日の夕ごはんの件です」
「早く言いなさい。じゅるる」
「Y子さんがチキンカレーかポークカレーか悩んでおりました」
「なるほど」
「チキンならまるごとチキンが入ったカレーになります」
「チキンよ。妖夢、一瞬でおだいどこに行ってチキンと言ってきなさい」
「でもポークなら昨日から煮込んだとろとろのやつが付くと言っていました」
「ポークよ! 妖夢ポーク!」
「私は妖夢ポークじゃありません」
「妖夢ポーク、早く行きなさい」
「それとライスの方は普通のと黄色いやつがあってお野菜は揚げるか茹でるか」
「私が行くわ」
気づいたら幽々子様の気配はなくなっていました。
亡霊みたいな主人です。
本日のメニュー
・ほうれん草チーズトマトビーフカレー
・ブロッコリーとトマトのサラダ
「なんでこうなってるんですか」
「私が参入したからよ」
「幽々子様の好み通りに作ったらこんな感じに」
豚肉は明日のおかずになるそうです。
「幽々子様」
「なあに」
「ちょう美味しいですねこのカレー」
「当たり前よ妖夢ポーク」
「誰ですかそれ」
妖夢ポークじゃないですか最高のカレーを味わえました。
我が主人の要望に間違いはありません。
最高の職場です。