2022/09/26
「なんか寒くなったり暑くなったりですねえ」
「んな」
「お仕事の調子どうです」
「私がサボるからあんまり」
「すぐサボりますね」
フミタさんはすぐサボります。
だめな人です。
「妖夢ちゃんの方はどうなん」
「私はあれです。……名誉の休憩です」
「自分に甘すぎだろ」
だって外は寒かったり暑かったりなんですもんl.
こんなの体を壊してしまいます。
「妖夢ちゃん調子どうー?」
「フミタさんにもやらせてまーす」
「やらされてまーす」
「あーい」
夕ごはん前、さやえんどうの下処理をずっとしていました。
本日のメニュー
・豚ごろごろ煮込み
・ほうれん草の胡麻和え
・キムチもやし
「幽々子様、これぜんぶ私が下処理したんですよ」
「おい嘘つくな私もしたぞ」
「フミタさんは口ばかり動かして二個くらいしかやってなかったです」
「三つはやったわ!」
「三つだけなのね」
幽々子様はごろごろ煮込みに入ってるさやえんどうを三つまとめて頬張りました。
「フミタさんのお仕事終わり」と言いながらもしゃもしゃしています。
「フミタさんって何ですぐ仕事をサボるんですか?」
「なぜ空は青いのかばりに純粋な目を向けるんじゃねえよ。幽々子様、おたくの子ちょっと純粋すぎやしねえですか」
「そこが良いところであり悪いところなのよねえ」
なんかため息つかれました。
私は良いところも悪いところも同じなのでしょうか。
「幽々子様、でも私はお仕事をあまりサボりません」
「『あまり』と言えることころ本当に純粋ねこの子は」
「これがいつか仇になるぞ」
なんか言われたい放題でしたが、たまにサボるので仕方がありません。
そもそも幽々子様の命令に従ってるとお仕事をサボらざるを得ないのです。
こんなに純粋な従者がいるのに、困った主人です。
「なんか思った?」
「『なんか言った?』じゃなくてですか?」
勘がするどすぎます。
恐ろしや、恐ろしやです。