2023/02/27
本日のメニュー
・鳥ときのこの炊き込みごはん
・里芋とこんにゃくの煮物
・冷奴
・だし巻きたまご
・焼きししゃも
・なめこのおみそ汁
「朝はこれですね幽々子様」
「どれよ」
こういう和風な感じのことです。
炊き込みごはんなんてこれだけでお腹いっぱいになってしまいます。
「Y子さん、私炊き込みごはんくらいなら作れますかね」
「『炊き込みごはんくらいなら』?」
「あ、違います間違いましたそういうんじゃないです」
口が滑りました。
一気に朝の暖かな空気が冷たく冷え切りました。
幽々子様ですらこちらを向いてくれません。
「妖夢ちゃんは炊き込みごはんなら簡単に作れるの?」
「違いますこう私でもこう料理下手で矮小な私でもこう具をこうするだけでこうなるのかなっていう浅はかな考えがですね」
「妖夢」
幽々子様が目をつむりながら口を開きます。
救世主です。
「シンプルは洗練の極みという言葉があるのよ」
「は、はあ」
「簡単そうに見えるものこそ手が込んでいて目に見えない手間がかかるってことよ」
「なるほど、たしかに漢字よりひらがなのほうが案外綺麗に書くのはむつかしいです」
「全然わからないわそれ」
とりあえずひらがなのくだりでY子さんがちょっと笑ったので空気は戻りました。
結構怖かったです。
「Y子さん、今度炊き込みごはん作るの見せて下さい。じゃないと私また失礼なこと言っちゃいます」
「いいけどその提案するのちょっと早くない?」
少し早かったようです。
もう空気は戻ったと思っていました。
忙しい朝ごはんでした。
今度、炊き込みごはんの様子を見ます。
失礼の無いようにします。