2023/06/14
「んー?」
部屋で本を読んでいる時の事です。
なにか微かに気配を感じます。
幽々子様だったらすぐに現れますし、他の方なら近づく前にわかるはずです。
「敵襲でしょうか……」
「ぬっ」
「わっ!」
こいしちゃんが顔を出しました。
本日のおやつ
・マーホア
「あ、ごりごり。食べて良いんですか」
「ごりごり?」
「外の世界ではそう言うようです」*1
こいしちゃんの持ってきたおかしをごりごりやりながらお話することにしました。
「どうしたんです急に」
「会っときたいなーと思って」
「それは光栄です。今日はだいぶ気配がありましたね」
「かまってちゃんなの」
「お土産まで頂いちゃって」
「こっちは朝ごはん頂いたから」
「全然気づかなかったです。ところで雨に濡れていませんね?」
「雨すら私に気づかないんだよ」
「ほえー」
なんかこうして話すのも新鮮です。
いつもおやつやごはんを取られているばかりなので。
「そういえば今年はうちに来なかったですね?」
「?」
「いつも先月くらいに来るのに」
「地底来た時に会えばいいかなーって」
「ああなるほど。……地底で会いましたっけ?」
「えーお酒一緒に飲んだのにーぷんぷん」
全然覚えてないです。
詳しく聞いてみることにします。
「すみません、お酒で記憶が曖昧になっていまして」
「一日目の夜に飲んだとこよう」
「なんで一日目ってのがわかるんですか……」
「あなた調子に乗って飲み始めて二日目寝坊したでしょ?」
「しましたが……」
「私が武勇伝聞きたい! っていったらお酒とともにいっぱい話してくれたじゃない」
「ああ……」
あの時どうにもお昼まで起きられないと思ったらこいしちゃんと飲んでいたようです。*2
まったく気づきませんでした……
しばらくお話しましたが、気づくといなくなっていました。
自由な人です。
今度はいつ来るんでしょうか。
おやつを持ってきてくれるなら歓迎します。
*1 2021/10/19