2024/11/10
「ごめんくださーい」
「む、阿呆声」
居間でのんびりしていると阿呆っぽい声が聞こえました。
みなの手を煩わせるのもあれなので私が上がり口に急ぎました。
「ああやっぱり鈴仙ですね」
「うっす」
「何用です? うちは勧誘お断りですが」
「……忘年会の打ち合わせ」
「え? もう?」
「もうって大晦日までもうすぐじゃない」
「はははそんなまさか。通りすがりのフミタさん、このウサギもう忘年会の話してますよけらけら」
「お前昨日の幽々子様の定時連絡聞いてねえのかよ。今年ウチでやるから準備早めだっていってたろ」
「鈴仙上がって下さい。もう準備が始まってます早く」
「……」
「鈴仙ちゃんこいつにイラッときたらぶっ叩いていいからな」
「あ、どうも。許可が出たので早速」
「居間にいてくださいねおやつ持っていきます」
幽々子様の話を聞いていないのがバレてしまいました。
とりあえずおやつです。
そういう感じです。
本日のおやつ
・Y子さんまんじゅう
「これ好き」
「私の方が好きですが?」
「なにその張り合い」
「いいから話進めようぜいちゃいちゃすんのはその後でええやろ」
「いちゃいちゃしてないです」
「いちゃいちゃなんかしてません」
「仲良しかよ」
お祭り大臣のフミタさんと鈴仙と忘年会の打ち合わせです。
こういうのはフミタさんが上手なのでほとんど私の出番はありませんでした。
「んじゃこっちの分はさっそく共有するんで。まあ年末までには準備余裕だろ」
「おねがいします。うちの分はうちの分でしっかりやるんで」
「今年多そうだなあ」
「ですねえ」
「あの、私がここに居る意味はなんなんでしょうか」
「賑やかしだろ」
「っくひひ」
「フミタさん、鈴仙が笑うので控えめにしてください」
しわしわの耳を引っ張っておきました。
ともかく今年の忘年会は白玉楼です。
大変ですが頑張りましょう。
私はまあ、指示に従うだけですが、
頑張ります。