2024/11/16
「あ、閻魔様だ!」
「しーっ!」
里の甘味処に閻魔様がいました。
お忍びで来ているようだったのですが、甘味処は騒がしいので大丈夫です。
「何食べてるんですか? あー私もそれにすればよかったです一口交換しませんか? しましょう!」
「……しますけど、先に座ったらどうです?」
「それもそうですね!」
ということで座りました。
なぜでしょうか。
閻魔様と一緒になると、少し自分の声が大きくなる気がします。
本日のおやつ
・あんころ餅
「私と閻魔様は趣味があいますね。おはぎとあんころ餅だなんて」
「まあ。ここのは大体美味しいですから」
「よく来るんです?」
「ええ、お忍びで。だから大きな声で閻魔様というのはやめてください」
「わかりました!」
「声が大きいわね……」
「ええと、閻魔様とは一年ぶりくらいでしょうか」
「今年そちらのお花見にお邪魔しましたよ? まあ終盤に少しだけ顔を出した程度ですが」
「え、本当ですか? 私何してました?」
「あの若い……給仕の方でしょうか。鬼たちと飲んでいた」
「……ツシマさんですかね?」*1
「あの方を鬼から助けようとして失敗して酔い潰れていましたね」
「……」
「あ、やっと少し静かになりましたね」
「でも私、先輩として頑張りました」
「ええ、ですからお説教は短めに」
今年もありがたくいただきました。
一応幽々子様に報告しましたが、終始嫌そうな顔でした。
幽々子様はお仕事でも合うはずなのに。
馬が合わないとはそういうことをいうのでしょう。
*1 2024/03/29