2024/11/30
「ほはようございます」
「おはようむ。座りなさい」
「ます」
朝ごはんなので言われなくとも座ります。
「昨日の私はね、Y子さんにこういったの『Y子さん、明日の朝は一番おしゃれなやつにして』って」
「ほほう」
幽々子様お芝居が始まりました。
「そしてらY子さんはこう言ったわ。『力の限り作らせていただきます。あと最近幽々子様はよりお美しく』」
「カセさんこれ私突っ込んでいいやつですか」
「気分良さそうだから流しなさい」
「わかりました」
「こほん」
「失礼しました」
「続きをどうぞ」
「『ええ、ええ。なら存分に期待させてもらうわ。もちろんそちらはおボーナスも期待していてね』」
「おボーナス!」
「さて」
カセさんが新聞を置きました。
「『皆にはいつも頑張ってもらってるわ。なので年末にはやっぱりおボーナスを考えようかしら』」
「すっ」
「あらどうも」
カセさんが熱いお茶を幽々子様に差し出しました。
こういう所抜かりないです。
「はい出来た出来た。避けてー」
「といった具合よ。さて今日の朝ごはんはなんなのY子さん!」
「タルトを作りました」
「タルト!」
なんだか想像以上におしゃれなものが出てきました!
本日のメニュー
・ポークタルト
・卵とベーコンのタルト
・トマトピーマンタルト
・オニオン大根スープ
「こんなの店だ。幽々子様、Y子さんにおボーナスを」
「これはおボーナスものねえ」
「ふふん」
カセさんが大きく息を吐くくらいおしゃれでした。
当人も自信満々そうです。
「これがプロフェッショナルか。何個でもいけちゃうけど大事に食べなきゃ」
「やあねカセさん、言えばいつでも作るわよ」
「……負けてられないねこれは」
「妖夢、どうこのY子さんは」
「私に感想を求めないで下さい。美味しいしかいえませんよ」
本当におしゃれで美味しいごはんでした。
でも実は結構時間がかかっていたようで、すぐ朝のお片付けをしたらY子さんはすぐお昼寝してしまいました。
素晴らしいです。
これがプロフェッショナル、というやつです。