2025/04/22
ぼうっとしていました。
ですがいくらぼうっとしたとしても気配くらいはわかります。
「すーっ……」
「どうも」
「すーっ……」
フミタさんがふすまをそうっと開けて、閉じていきました。
私が剣を構えていたからです。
本日の秘密のおやつ
・チョコパン
「んおお美味しいですねえ!」
「静かにしろ、聞かれる」
「ですねすみません」
「最近酵母菌と戯れるのにハマっててさー」
「でもこれだけいい匂いしてたらみんな寄ってきますよね」
「おう。だからそれ最後の一個」
「あ、そうなんですか」
「多分起きてるほとんどの従者に上げたぜ」
「全然秘密感無いですね」
ともかくチョコはトロっとパンはさくふわで美味しかったです。
フミタさんパンも作れるとか聴いてません。
「これで私の部屋のノックをしてくれたら完璧なんですが」
「前々から言いたかったんだけど」
「なんでしょう」
「ふすまノックするのってなんかマナー違反じゃね?」
「私は幽々子様の部屋の前で『こんこん』って叫んでます」
「何が正解かわかんなくなってきたな」
誠意が必要ということです。
まあフミタさんはそんなもの持ち合わせてないと思いますが。
美味しいおやつを持ってきてくれるなら、それでいいです。
まだ斬りません。
持ってこなかった時には……