2025/05/15
「これ妖夢」
「はわ……ここに」
「いまおおあくびをしていたわね?」
「いえ、せいぜい中あくび程度です」
ちょっとつねられました。
主人の言う真実を言い訳してはいけません。
「これを神社に持っていきなさい」
「なんですこれ」
「うわさの何かよ」
「うわさの何か……」
「そんな大事なものでも無いし、神社にほっぽってきなさい」
「わかりました」
うわさの何かを持って博麗神社に行きました。
食べ物ではないとても軽いものがふろしきに包まれています。
中は見ちゃいけないのが決まりです。
「あのー霊界の者ですが」
神社には誰もいませんでした。
いつもならつまらなそうな顔をしている霊夢がいるはずなのに。
「あ、猫がいますよ。撫でさせろ!」
「にゃ、にゃんだこいつ!」
地底の猫が地上に居たのでなでてやりました。
本日のおやつ
・Y子さんまんじゅう
「猫ってあんこ平気なんです?」
「舐めくらいなら平気なのさ」
「お茶勝手に淹れますね」
「あたいのは湯呑み半分くらいにして」
「え、はい」
冷ましやすくする術だそうです。
猫は猫舌ですから。
猫舌でもあんこにはお茶なのでしょう。
「ところで霊夢はどこにいますか?」
「あー知らんよ」
「これ霊夢に渡しておいてくれませんか? 主人からのおつかいでして。おまんじゅう食べたでしょ」
「まさか罠だったとは……」
居ないならしょうがないです。
というかあのもふもふした犬も居ないので、何かあったのでしょうか。
謎です。
まあおつかいは完遂しました。
ほっぽっていくよりは良いと思います。
中身、なんなんだろ。
聞いても教えてくれないんだろうなあ。