2023/02/04
「妖夢、ちょっと」
「な、なんですか」
お風呂に入ったあと部屋で本を読んでいると幽々子様がこそこそと入ってきました。
ふすまをぱたんと閉めてすすすと私の隣に座りました。
「美味しい栗まんじゅうが手に入ったのよ」
「わあくれるんですか!」
「二つしかないから内緒よ」
「わあい」
「ところで昨日白玉楼の神聖なお庭で火を焚いた不届き者がいると聞いたのだけど」
「……」
一気に青ざめました。*1
私がやったわけではないですが、ちょっと参加していました。
「……」
「まあフミタさんと妖夢だということは知っているのだけど」
「……すみません」
「そしてフミタさんが主体だということも知っているのだけど」
「でも私もお肉食べました」
「まあ私は別にいいんだけど、カセさんが怒ってて」
「……なるほど」
「フミタさんが今ぼこぼこにされているわ」
「ぼこぼこにされているんですか」
「言葉の上でね。見るに堪えないからここに避難しにきたのよ」
「……フミタさん」
やっぱり怒られてました。
当然です。
本日の秘密のおやつ
・栗まんじゅう
「まあ妖夢誘われたことだけってことをカセさんも知っているわ」
「……でも流されてそのままお肉食べました」
「その分フミタさんがぼこぼこにされているので良いのよ」
「そうですか」
フミタさんのせいだとはいえちょっと気の毒です。
フミタさんのせいですが。
全部フミタさんのせいですが。
「今度はお花見でやりましょ。お庭じゃなく」
「もちろんです。その話も昨日フミタさんとしました。怒られると知っていた状況で食べるお肉は味がしません」
「そうね。カセさんに胸倉掴まれるし」
「フミタさん胸倉掴まれてるんですか」
めちゃくちゃ怒られているそうです。
少し覗きに行きたかったですが本気の本気で怒られているようなので幽々子様と大人しく栗まんじゅうしました。
今日は秘密のお酒は絶対に無いので大人しく寝ます。
おやすみなさい。
*1 2023/02/03