2025/04/05
「これ妖夢、今日は清掃をなさい」
「清掃をなさいます。カセさん、私は何をすれば」
「今日はツシノゾ手伝って」
「了解です! 何するんです?」
「無限布団」
「無限布団……」
寒の戻りがすっかりなりを潜めたので、無限布団です。*1
カセさんはお花見の失態を取り返そうといっぱい頑張っています。
私も手伝わなきゃ。
「しばらく黙ってやりましょう妖夢さん」
「了解です」
「そのうちツシマみたいに虚空を見つめながら出来るようになるので」
「むげんー」
「そうしたら会話しながら楽しくやりましょう」
「……虚空」
「虚空っす」
無限布団は季節の変わり目にやる地獄の作業です。
無限に布団のカバーを新しいのに変えるのです。
「妖夢さん、早くなってきましたね」
「単純作業は昔から得意ですので」
「むげんー」
「妖夢さんが来てくれて助かります。ツシマは己を守るために心がどこかに行くので」
「気持ちはわかります。ところでこれなんか格好いい名前ついてましたよね」
「格好いい名前?」
「カタカナのやつです。こう、カードレーシングみたいな」
「……?」
「妖夢さん」
「あ、フミタの心が帰ってきた」
「ベッドメイキング」
「あ、それですそれです」
「むげんー」
そして心はどこかに行きました。
無限布団は辛かったですが、その後の甘味は身にしみます。
たまにはこういうのも悪くないです。
十年に一度くらいでいいですが。
本日のおやつ
・サクサクウエハアスのチョコレート
*1 2024/09/04