2025/09/05
「くひっ……」
「……」
「……なにやつ」
「……」
「……」
本当にいるとは思いませんでした。
幽々子様が顔を半分覗かせていたのです。
「幽々子様、私の心臓が止まって全幽霊になるので本を読んでる時に急に出るのは辞めてください」
「これの続きは？」
「それの続きはありません。間違ってまた中巻を借りてきてしまったので」
「……」
「触れたらしぬちょうちょを出さないでくだい」
私も気になっていたので、紅魔館に行くことにしました。
急遽だったので、里で何か買ってからいくことにします。
「どもです。ちょっと図書館に」
「はあいどうぞー」
庭にいる美鈴さんに話しかけて図書館に向かいます。
今日の庭いじりはのめり込んでいたのか、一切こちらを振り返りませんでした。
でもきっとしっかり門番はしているんでしょう。
美鈴さんなんですから。
「こんにちは」
「あら……早くない？」
「面白い本が多かったので……続きが気になりまして」
「うむ……勝手にどうぞ」
「これ里のやつで申し訳ないですがお土産です」
「いつもどうも」
パチュリーさんお気に入りのＹ子さんかりんとうじゃないのでどうかと思ったんですが、気に入ってもらてて良かったです。
なんなら私もちょっといただきました。
本日のおやつ
・ビスケット
・チョコビスケット
「へえこんなのも置いてあるんですね」
「最近の里の甘味処の躍進はすごいですよ」
「美味しくいただきますね」
「では私はこれをお借りします。パチュリーさんは……」
「いいですよ私が言っておくんで。もう入り込んじゃってるんで」
「すみません」
司書の小悪魔さんに頼んで色々と借りてきました。
でも一番最初に読むのは私です。
読み終わったら幽々子様の部屋に行きましょう。
私が読み終わったら、です。
