2022/01/11
「聞けやオラァ！」
「ノック！」
「お酒と一緒におまんじゅうも持ってきたからね。飲もうねかっこはーと」
「情緒どうなってんですか」
絶対ノックしないですフミタさん。
むしろ今度はこちらからしてやろうと思います（？）。
「お酒もおまんじゅうも歓迎しますがノックはしてください」
「あー今度な」
「してもらった試しないです」
「この黒糖まんじゅうがうまくてさあ」
ごまかされました。
まあおやつが食べられるのは良いです。
さて今日の秘密の飲み会は私の部屋でです。
本日の秘密のお酒
・焼酎の緑茶割り
・ビーフジャーキー
・黒糖まんじゅう
・豆
「今日カセさんは」
「仕事だって」
「え、お忙しいんですね」
「まあ今ちょいとな。そんでその繋がりなんだけど」
フミタさんはビーフジャーキーをたばこに見立てて吸い始めました。
「今日ツシマっちがミスしてさ」
「あら」
「まあ本人も反省、というか凄く気まずそうに報告してきて」
「ツシマさんこういう時すごく自責の念にかられそうです」
「んでカセさんの立場だったらまあ叱るじゃないけど同じことしないように言い聞かせなきゃあかんのやけど」
「ですね」
「その姿がなんかよう、丁寧というかしっかりしているというか」
「まあカセさんなら。何が言いたいんです？」
「昨日こころちゃんでメンタルがヘラってる姿とかけ離れてるバリバリキャリアウーマンだっんよ」*1
「……」
「あの人二重人格なのかな？」
「その節はありますね……」
「本当にな……」
でも多分全部がカセさんだと思います。
裏表ない人です。主人と違って。
「昔は格好良かったのになあ」
「というより昔はあんまりお熱な相手が居なかったから隠れていたという」
「あーそれか」
「本質は眠ってたんですね」
「その獅子目覚めなくていいな」
「こんこん。入るよー」
ふすまがノックされました。
絶対にカセさんです。
「お疲れさまです、お仕事終わったんですね。飲みましょう！ わかりましたかフミタさんあれがノックです」
「私だってノックくらいは知ってるわ」
「何の話してたの」
「美しい過去の話です」
「今は亡き失われた財宝だな」
「？」
結局いつもの飲み会になりました。
お仕事はほどほどに飲むのが一番です。
落ち込んでいるといけないので今度はツシマさんも誘いましょう。
私は良いお姉さんです。
*1 2022/01/10
